マンソン裂頭条虫について

マンソン裂頭条虫症
 
マンソン裂頭条虫症とは、犬や猫の小腸にマンソン裂頭条虫が寄生する病気です。
主に猫での感染が多く、カエルやヘビなどを食べることによって、その体内にいる条虫の幼虫が犬猫の体内に入ることで感染します。
 
~症状~
ほとんどの場合は寄生しても無症状で、軽症だと軟便、食欲があるのに体重が増えないといった症状が見られる程度です。
多数寄生した場合には、慢性的な下痢、削痩、さらに重症になると虫が腸管に詰まってしまい腸閉塞を起こすこともあります。
便の中に片節(マンソン裂頭条虫の体の一部)が混ざって出てくることで、感染に気づく場合が多いです。(きし麺、ゴムひものような形をしています)
 
~治療・予防~
駆虫薬を使って駆除します。
予防としては、池や川、田んぼ道などを散歩する際には、カエルやヘビなどを捕食させないように注意しましょう。予防はなかなか難しいので、定期的に動物病院で検査、もしくは腸内寄生虫の駆除(予防薬)を処方してもらいましょう。
 
外猫を保護して飼われる場合は、マンソン裂頭条虫に感染している場合が多いので、特に注意してください。
 
室内飼いでも、人を通じた外との接点があるので、他の寄生虫も含めて定期的な駆虫をお勧めしています。
 
治療としては、他の腸内寄生虫よりも寄生力が強いので、注射での駆除になります。飲み薬やスポット剤では完全に駆除できませんが、これらの薬に反応することで、部分的な片節が出てきて気付く場合もあります。
 
大切なご家族である猫に快適に過ごしてもらうために、予防的な定期的駆除をお勧めします。
 
 
詳しくは、当センターにご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター
動物看護師
濱田 将平