食欲を出させる方法

フードを食べない時の対策は?
 
 
「なかなかフードを食べてくれない」
などでお困りの時は、ちょっとした工夫でたべてくれるようになります。
今回は、当センターでの看護でも実践してる「食べさせるコツ」をご紹介します。
 
①フードを温めてみる
フードを温めることで、においの元となる成分がより出やすくなります。お湯をかけて温める方法や、電子レンジを用いてを温める方法があります。これらの方法で、37℃~38℃程度に加熱してあげてみましょう。
フードは、60℃以下であれば成分が変性しないと言われています。温める場合は、熱くなりすぎないように注意して、食べさせる時は必ず冷ましてあげてください。
 
②フードの食感を変えてみる
お湯でドライフードをふやかすことで異なる食感が得られ、また水分量が多くなるのでフードの嗜好性が高まる可能性があります。
 
③保存方法を改善してみる
フードに含まれる脂肪が酸化すると発生する酸化臭によって、嗜好性の低下をまねくことがあります。
フードは湿気の少ない冷暗所で保存するようにしましょう。
大きいサイズのフードを購入した時は、小分けにして乾燥剤を入れて密封して保存すると良いかもしれません。
 
④環境を変えてみる
落ち着いて食べられる環境に食器を置いてあげましょう。
猫が食事・排出・休憩をストレスなく行うには、それぞれの領域に最低50cmの距離が必要と言われています。
 
⑤食器の素材、形、置く位置を見直してみる
食器の材質や形が、嗜好性に影響する可能性もあります。
ちなみに猫に最もおすすめの食器は陶器製で、続いてガラス→プラスチック→ステンレスの順です。
フード用と水用が一体になった食器は、フードが湿り嗜好性が低下するので注意が必要です。
また、犬や猫の体型やサイズに合わせて食べやすい形の食器を選んだり、適切な高さに食器を置いてあげることも重要です。
 
 
犬や猫が「フードを食べない」原因は様々です。
上記で紹介したように、
フードの「におい」「食感」「味」だけでなく、
「嗅覚」「触覚」「味覚」を刺激させてあげてることが食欲増加につながります。
 
 
食べない理由を単にペットフードの問題と考えるのではなく、フードを与える時間や場所や量なども考慮しなければいけないもともあります。
特に、「おやつ」や「副食」のあげすぎには、注意してください!食欲がないではなく、そもそもお腹いっぱいということがあります。
 
 
犬と猫がフードを食べないという問題の背景には、様々な原因があります。
もちろん病気が隠れている場合もあります。上記で紹介した「食べたくなる」工夫をしてみても改善しない場合や、その他で気になることがあれば、病院への受診をお勧めします。
 
 
ご不明な点があれば、当センターへご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター
動物看護師(チーフマネージャー)
濱田 将平