猫の呼吸器病(猫喘息)
猫喘息は、突然はじまる咳やえずき、ゼイゼイ・ヒューヒューと苦しそうな呼吸をする呼気性の呼吸困難発作のことで、人の喘息に似ている病態です。
2〜8歳の猫に好発します。
シャム猫やシャムの血が混じった猫が好発品種とされていますが、他の品種の猫にも多く見られます。
症状は突然咳や苦しそうな呼吸がはじまり、終わるとケロッとしていることが一般的です。
ですが、開口呼吸やチアノーゼ(舌や唇が青白くなったり青紫色になる状態)などの重度の場合は、呼吸困難になり命を落とす場合もあるのですぐに動物病院を受診しましょう。
二次感染で細菌感染をした場合は、発熱します。
疑われるアレルゲンとしてはタバコの煙、香水、芳香剤、ダニ・ノミ・カビなどのハウスダスト、猫砂、ブタクサ・スギなどの花粉が挙げられます。
喘息発作を予防するには、これらのアレルゲンを排除し猫にストレスの少ない生活環境を整えることが大切です。
また、こまめに空気の入れ替えをしたり空気清浄機を使用するのも効果的です。
猫喘息は治る病気ではなく、喘息発作が出ないようにコントロールしていく病気です。
薬で症状が改善しても再発する可能性が十分にあるので、悪化させないように根気強く治療を続けることが大切です。
ご不明な点がございましたら、当センターにご相談ください。
博多犬猫医療センター(福岡市博多区動物病院)
トリマー
西 七海
写真
チクサン出版社
ビジュアルで学ぶ動物看護学より引用