ぶどう中毒
犬猫にあげてはいけない食べ物の一つに「ぶどう」があります。少量でも中毒を起こし、命に関わることもあります。今回は、ぶどう中毒についてご紹介します。
〜ぶどう中毒の症状〜
飼い主様が見た目でわかる症状として嘔吐、食欲不振があります。
また、血液検査で腎機能の指標となるBUN(尿素窒素)、CRE(クレアチニン)の急激な上昇・Ca(カルシウム)・P(リン)の上昇が見らる場合もあります。(急性の腎障害(AKI))
ぶどうを摂取したことにより腎臓が急速に障害を受け、最悪の場合は命を落としてしまうこともあります。
〜ぶどうの致死量〜
体重1kgあたり3〜32g、換算するとぶどう2〜3粒という計算になります。
中毒を起こすかは個体差がありますが、とにかく「ぶどうは少量でも危険」ということを認識しておいてください。
生のぶどうだけでなく、ぶどうジュース・パン・お菓子に入っているレーズンなどにも注意が必要です。
〜ぶどうを食べてしまった時の対処法〜
犬猫がぶどうを食べてしまった場合は。様子をみることはせずにすぐに受診してください。
いつ食べたのか、どれくらい食べたのかをお伝え下さい。
動物病院では、まず食べてしまったぶどうを吐かせる処置をして、体内に吸収される量を少なくします。食べた量や症状によって、点滴や血液検査を行います。
ぶどう以外でも、犬猫が中毒を起こしてしまう食べ物はたくさんあります。もし、食べてしまったら、様子を見ることはせずにすぐに受診することをお勧めします。
ご不明な点がございましたら、お気軽に当センターへご相談ください。
博多犬猫医療センター(福岡市博多区千代 動物病院)
動物看護師(チーフマネージャー)
濱田 将平