保冷材の誤食にご注意を!
保冷剤の誤食にご注意を!
夏になって使用する機会が増えてくるさまざなタイプの保冷剤。
ペットと暮らしているご家庭では注意が必要です。
特に、「ジェルタイプの保冷剤」(凍らせても柔らかいタイプ)はペットが口にしてしまうと大変危険です。
このタイプの保冷剤に含まれる「エチレングリコール」という成分を摂取してしまうことで中毒を起こしてしまいます。
エチレングリコール中毒の症状は主に3つのステージに分かれます。
<ステージ1>
摂取後30分~12時間で、嘔吐、ふらつきなどの運動失調、呼吸促迫、低体温などの症状が現れます。
<ステージ2>
摂取後12~24時間で、頻呼吸、不整脈、肺水腫などの症状が現れます。
<ステージ3>
摂取後24~72時間で、重度の急性の腎障害を起こします。症状には、食欲不振、よだれ、嘔吐、昏睡、けいれん、ひどい場合は亡くなってしまうこともあります。
もしもエチレングリコールを摂取してしまったら、できるだけ早く動物病院へ連れて行ってください。
摂取後、すぐであれば催吐処置(吐かせること)によって大部分を吸収させないうちに吐かせます。その後、輸液などの治療を行います。
場合によっては、内視鏡による胃洗浄を行うこともあります。
全ての保冷剤にエチレングリコールが含まれてるいるわけではありませんが、エチレングリコールが含まれていない保冷剤でも誤って食べてしまうと体調を崩してしまうことがあります。
ペットと暮らしているご家庭では、保冷剤の取り扱いに十分注意してください。
ご不明な点があれば、お気軽に当センターへご相談ください。
博多犬猫医療センター
動物看護師
濱田 将平