犬のキシリトール中毒

虫歯予防としてガムなどに入っているキシリトールですが、犬にとっては大変危険な成分だということをご存じでしょうか?
今回は、キシリトールが犬に与える影響についてご紹介します。
 
犬がキシリトールを摂取すると、低血糖の症状(ふらつき、けいれん、昏睡など)が現れることがあります。
「人は大丈夫なのにどうして?」と思われるかもしれませんが、実は人と犬ではキシリトール成分を摂取した時の体の反応(代謝)が異なります。
人も犬も食物を食べると、消化吸収してブドウ糖として体内に取り込みます。この時に体内のブドウ糖の濃度(=血糖値)が高くなりすぎないようインスリンというホルモンを分泌して血糖値を調整しています。
人はキシリトールを摂取した場合でも、インスリンの発生をセーブすることができます。
しかし、犬がキシリトールを摂取すると反対にインスリンの発生を促してしまいます。
そのため、犬がキシリトールを摂取すると必要以上に血糖値が下がってしまい、低血糖などの中毒症状を引き起こすのです。
 
症状が出るのは、食べてから30~60分以内だと言われています。
犬の体の大きさなどによって摂取して危険なキシリトールの量は変わってきますが、食べてしまった場合は量に関係なく動物病院へ受診することをお勧めします。
 
上記のことが起こらないためにも、犬がキシリトール製品を誤飲しないように保管するようにしましょう。
これが一番重要です!!!
 
 
ご不明な点があれば、お気軽に当センターへご相談ください。
 
 
 
博多犬猫医療センター(福岡市博多区千代 動物病院)
動物看護師(チーフマネージャー)
濱田 将平