犬の乳歯遺残について

犬の乳歯遺残について

 

 

子犬の乳歯が永久歯へと生え変わる時に、本来抜けるべき乳歯がそのままの状態で口内に残ってしまうことを「乳歯遺残」と言います。

今回は、乳歯遺残が犬に与える影響についてご紹介します。

 

 

～乳歯遺残が与える影響～

① 歯周病を起こしやすくなる。

歯が不自然に重なってしまうため、歯石が溜まりやすくなり、歯周病等の歯の病気を起こしやすくなります。

 

② 口腔内の粘膜を傷つけてしまう。

乳歯遺残により歯並びが悪くなり歯と歯がぶつかり、痛みを生じたり歯が口腔内の粘膜を傷つけたりすりことがあります。

 

③永久歯の萌出阻害

乳歯遺残があると、永久歯がおされ正しい位置に萌出（はえる）出来ず、歯並びが悪くなり噛み合わせが悪くなります。

 

～乳歯遺残の治療について～

一般的に６ヶ月を過ぎても乳歯が残り続ける場合は、動物病院で麻酔をかけて抜歯を行うことが重要です。永久歯の萌出の仕方によっては、矯正が必要な場合もあります。

 

 

中型・大型犬はもう少し先まで成長しますが、小型犬は生後６ヶ月を過ぎると体が成熟します。つまり、去勢・避妊の時期です。

不妊手術で麻酔をかける際に、一緒に乳歯遺残チェックをし、必要であれば乳歯抜歯をすることが重要です。

 

乳歯遺残は、犬の健康にとってあまり好ましくありません。

乳歯の生え変わり時に歯の違和感に気づいたら、まずは動物病院へ受診することをお勧めします。

 

 

ご不明な点があれば、当センターへご相談ください。

 

 

 

博多犬猫医療センター（福岡市博多区千代　動物病院）

動物看護師（チーフマネージャー）

濱田　将平